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性的ディープフェイクは犯罪になる?NSFW生成AIの法律とリスクを解説

執筆・監修:Dr.Taro(性感染症内科医)|2026年10月5日

画像や動画、文章を自動でつくる生成AIは、性的なコンテンツの世界にも急速に広がっています。成人向けの生成AIサービスやAIキャラクターとの会話サービスが増える一方で、実在の人物の顔を使った性的な偽画像「性的ディープフェイク」が深刻な社会問題になっています。この記事では、NSFW(職場閲覧注意)生成AIをめぐる日本と海外の法律、利用する側が知っておくべきリスクを解説します。

いちばん大きな問題は「性的ディープフェイク」

性的ディープフェイクとは、実在する人の顔写真などをもとに、その人が性的な行為をしているように見せかけた画像や動画のことです。かつては専門的な技術が必要でしたが、生成AIの普及で、誰でも短時間でつくれるようになりました。

被害を受けるのは有名人だけではありません。SNSに載せた写真などをもとに、身近な一般人が標的にされる事例が国内外で報告されています。画像が偽物であっても、一度ネットに広がれば完全に消すことは難しく、被害者は深い精神的苦痛を受けます。実在の人物の性的な画像を、本人の同意なくつくること・広めることは、どんな理由があっても許されない行為です。

日本の法律ではどうなる?

2026年時点で、日本には性的ディープフェイクそのものを直接取り締まる法律はありません。ただし、つくったり広めたりすれば、既存の法律で罪に問われる可能性があります。

一方で、実際に撮影された性的画像の拡散を処罰する「リベンジポルノ防止法」(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)は、実在の撮影記録を前提にしており、AIでつくった偽画像にそのまま適用できるかは議論があります。こうした「法律のすき間」を埋めるための法整備や、自治体による条例での規制の検討が進んでいます。

海外では規制が進んでいる

海外のサービスを使っていても、日本国内で画像をつくったり広めたりすれば日本の法律が適用されます。また、海外の法律の対象になる可能性もあります。

利用する側が知っておきたいリスク

成人が架空のキャラクターや自分自身のための成人向けコンテンツを楽しむこと自体は、各サービスの規約と法律の範囲内であれば個人の自由です。ただし、次のようなリスクがあります。

アップロードした画像や会話は残る

生成AIサービスに送った写真や入力した文章は、サービス側のサーバーに保存され、AIの学習に使われたり、情報漏えいで流出したりする可能性があります。とくに自分や他人の顔写真、個人が特定できる情報は入力しないでください。利用前にプライバシーポリシーを確認し、提供元がはっきりしないサービスは避けるのが安全です。

「無制限」をうたうアプリや詐欺

「規制なし」「何でもつくれる」とうたう非公式のアプリやサイトの中には、マルウェア(不正なプログラム)が仕込まれていたり、高額な課金に誘導したりするものがあります。サービスの規約や安全のための制限は、利用者や第三者を守るためのものでもあります。

AIキャラクターへの依存

AIのキャラクターと恋愛的・性的な会話を楽しめるサービスも増えています。孤独感がやわらぐという声がある一方で、のめり込みすぎて睡眠や生活、人間関係に支障が出たり、課金がやめられなくなったりする人もいます。「やめたいのにやめられない」と感じたら、使う時間や金額に上限を決める、身近な人や専門家に相談するなど、早めに距離のとり方を考えてください。

もし被害にあったら

自分の性的ディープフェイクがつくられた、広められたと気づいたら、ひとりで抱え込まずに相談してください。

被害にあった側に落ち度はありません。精神的なショックで眠れない、気持ちが落ち込むといった状態が続く場合は、心療内科や精神科で相談することもためらわないでください。

まとめ

技術は急速に変わり、法律もそれに合わせて動いています。このサイトでは、AIと性をめぐる動きを、医学・法律・倫理の視点から今後も取り上げていきます。

参考資料

T
Dr.Taro

性感染症内科医。YouTube「性病医 Dr. Taro」で性の健康について発信中。