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日本の風俗はなぜ合法?風営法と売春防止法のしくみをわかりやすく解説

執筆・監修:Dr.Taro(性感染症内科医)|2026年10月5日

日本では売春が法律で禁止されているのに、街には「風俗店」があり、営業を続けています。これはどういうしくみなのでしょうか。この記事では、風俗に関わる2つの法律「売春防止法」と「風営法」の基本と、利用する側が知っておくべきルール、トラブルや感染症を避けるためのポイントを解説します。なお、この記事は制度の解説を目的としたもので、特定の店舗の紹介や利用を勧めるものではありません。

売春防止法が禁止しているもの

売春防止法(1956年制定)は、売春を「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」と定義し、「何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない」と定めています。

ただし、売春をした本人やその相手(客)を直接罰する規定はありません。罰則の対象になっているのは、売春をさせる側・助ける側の行為です。

罰則がないからといって合法になるわけではなく、売春は法律上「してはならない」行為です。そして、ここでいう「性交」に当たらない性的サービスは、売春防止法の対象外になります。

風営法が定める「性風俗関連特殊営業」

性交を伴わない性的サービスの営業を規制しているのが、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)です。風営法では、こうした営業を「性風俗関連特殊営業」と呼び、主に次のような種類を定めています。

これらの営業を始めるには、営業所の所在地などを管轄する公安委員会(窓口は警察署)への届出が必要です。届出をすれば何をしてもよいというわけではなく、営業できる地域や時間、広告の方法などに細かな制限があります。たとえば店舗型の性風俗店は、多くの地域で新たな出店が条例により禁止されており、深夜0時から日の出までの営業も禁止されています。

なお、キャバクラやホストクラブなど客を「接待」する飲食店は、風営法上は「風俗営業」という別の区分で、こちらは届出ではなく許可制です。一般に「風俗」と呼ばれる性的サービスの店とは、法律上の扱いが異なります。

18歳未満は絶対に関われない

風営法は、性風俗関連特殊営業で18歳未満の人を客にすることも、従業員として働かせることも禁止しています。さらに、18歳未満の人に対する性的な行為は、児童福祉法や児童買春・児童ポルノ禁止法、各都道府県の条例などで厳しく処罰されます。「年齢を知らなかった」は通りません。

利用する側が知っておきたいルール

届出をしている店かどうか

届出をしていない無届けの店は、それ自体が違法営業です。料金トラブルや盗撮、従業員の違法な働かせ方など、さまざまな問題の温床になりやすく、利用者が事件に巻き込まれるおそれもあります。

サービスの範囲を超えることを求めない

店が定めたサービスの範囲を超えて性交を求めたり、同意のない行為を強要したりすることは、売春防止法の問題にとどまりません。2023年の刑法改正で新設された「不同意性交等罪」「不同意わいせつ罪」に当たる可能性がある、重大な犯罪行為です。相手が仕事として接客していても、同意のない行為が許されるわけではありません。

撮影・録音はしない

相手の同意なく性的な姿を撮影することは、2023年に施行された性的姿態撮影等処罰法で処罰の対象になります。

料金トラブルにあったら

事前の説明と違う高額な請求をされた、脅されたといった場合は、その場で無理に対応しようとせず、警察(緊急時は110番、相談は#9110)に相談してください。

性感染症のリスクと予防

性感染症内科医として、いちばん伝えたいのがここです。性交を伴わないサービスであっても、性感染症のリスクはあります。

症状がなくても、不特定の相手との性的な接触があった場合は、定期的に検査を受けることをおすすめします。

こんな症状があれば受診を

排尿時の痛み、尿道からの膿、性器や口のできもの・ただれ、長引くのどの痛み、体に出る発疹などがあれば、性感染症の可能性があります。泌尿器科や婦人科、性感染症内科を受診し、どんな接触があったかを正直に伝えてください。医療者は責めるためではなく、必要な検査を選ぶためにお聞きしています。

参考資料

T
Dr.Taro

性感染症内科医。YouTube「性病医 Dr. Taro」で性の健康について発信中。