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コンドームの正しい選び方と使い方:サイズ、素材、よくある失敗【性感染症内科医が解説】

執筆・監修:Dr.Taro(性感染症内科医)|2026年10月6日

コンドームは、妊娠と性感染症の両方を防げる、最も身近な道具です。しかし、「つけていたのに破れた」「途中で外れた」という相談は、性感染症内科の外来でも珍しくありません。その多くは、サイズの選び方や使い方の間違いが原因です。この記事では、コンドームのサイズと素材の選び方、正しい使い方、よくある失敗と、失敗したときの対処を解説します。特定の商品の紹介ではありません。

コンドームはどのくらい「効く」のか

避妊の効果を表すときによく使われるのが、1年間使い続けたときに妊娠する人の割合です。コンドームの場合、毎回正しく使えば約2%ですが、実際の使い方(つけ忘れや失敗を含む)では約13%とされています。つまり、コンドームの効果は「正しく使えるかどうか」で大きく変わるのです。

性感染症については、HIV、淋菌、クラミジアなど、精液や腟分泌液を介してうつるものに対して高い予防効果があります。一方、梅毒、ヘルペス、尖圭コンジローマなど、皮膚や粘膜の接触でうつるものは、コンドームで覆われていない部分から感染することがあるため、予防効果は限られます。

サイズの選び方

コンドームのサイズで大切なのは、長さよりも太さ(直径)です。

日本で売られているコンドームの多くは、標準サイズのほかに、小さめ(S)、大きめ(L、XL)などのサイズ展開があります。勃起したときの陰茎の太さ(周囲の長さ)を測り、メーカーが示している目安と比べて選ぶのが確実です。標準サイズできつい、ゆるいと感じる人は、遠慮せずにサイズを変えてみてください。

素材の違い

素材特徴
天然ゴム(ラテックス)最も一般的。伸縮性が高く、価格も手ごろ。ラテックスアレルギーの人は使えない。油性の潤滑剤で劣化する
ポリウレタン非常に薄くできる。熱を伝えやすい。ラテックスアレルギーの人も使える。伸縮性はラテックスより低い
合成ゴム(ポリイソプレンなど)ラテックスに近い伸縮性があり、ラテックスアレルギーの人も使える

「0.01ミリ」など極薄の製品が人気ですが、薄いから破れやすいというわけではありません。どの製品も、国の基準に沿って強度の検査を受けています。破れる原因の多くは、薄さではなく使い方にあります。

正しい使い方

  1. 使用期限と包装の破れを確認する:財布や車の中など、熱や摩擦にさらされる場所に長く入れておいたものは劣化しています
  2. 包装は手で開ける:歯やはさみで開けると、中のコンドームを傷つけることがあります。爪にも注意します
  3. 表裏を確認する:精液だまりが外側に向き、くるくると下に巻き下ろせる向きが正しい向きです。裏返しにつけかけたものは、精液がついている可能性があるので、新しいものに替えます
  4. 精液だまりの空気を抜く:先端をつまんで空気を抜いてからつけます。空気が残ると破れる原因になります
  5. 勃起したら、性器が触れ合う前につける:射精前の分泌液(先走り液)にも、精子や性感染症の病原体が含まれることがあります。挿入の直前ではなく、最初から最後までつけることが大切です
  6. 根元まで巻き下ろす
  7. 射精したら、勃起がおさまる前に抜く:根元を押さえながら抜かないと、コンドームが腟の中に残ったり、精液がこぼれたりします
  8. 1回ごとに新しいものに替える:再利用は絶対にしません

よくある失敗

破れた、外れたときは

こんな症状があれば受診を

コンドームを使ったあとに、性器のかゆみ、赤み、腫れが出る場合は、ラテックスアレルギーの可能性があります。ラテックス以外の素材に替えて様子を見て、症状が続くなら皮膚科や泌尿器科、婦人科を受診してください。排尿時の痛み、おりものの変化、性器のできものなどがあれば、性感染症の可能性もあるので、性感染症内科などを受診してください。

参考資料

T
Dr.Taro

性感染症内科医。YouTube「性病医 Dr. Taro」で性の健康について発信中。