GUIDE

パパ活は違法?売春との境目、トラブル、税金、性感染症のリスク【医師が解説】

執筆・監修:Dr.Taro(性感染症内科医)|2026年10月6日

「パパ活」は、女性が経済的に余裕のある男性と食事やデートをし、その見返りに金銭的な援助を受ける関係を指す言葉です。SNSや専用のマッチングアプリの普及で広がり、今では一般的な言葉になりました。「食事だけなら問題ない」と考える人も多い一方で、性的な関係を伴う場合は法律の問題が生じ、詐欺や恐喝、性暴力などのトラブルも後を絶ちません。この記事では、パパ活の法的な位置づけ、よくあるトラブル、そして見落とされがちな性感染症のリスクを解説します。

パパ活の「種類」

パパ活の関係は、大きく分けて次のように語られます。

最初は「食事だけ」の約束だったのに、会ううちに性的な関係を求められる、というケースも多く報告されています。

法律ではどうなる?

食事やデートだけなら

成人どうしが合意のうえで食事やデートをし、謝礼を渡すこと自体を処罰する法律はありません。

性的な関係を伴う場合

金銭などの対価を受け取る約束で、不特定の相手と性交することは、売春防止法が禁止する「売春」に当たります。売春そのものに罰則はありませんが、違法な行為であることに変わりはありません。そして、公共の場で売春の相手を勧誘する行為は処罰の対象です。近年、都内の公園の周辺などで客待ちをしていた女性たちが、売春防止法違反(勧誘)の疑いで次々と摘発されたことが報じられました。また、売春の相手をあっせんする業者は、より重く処罰されます。

特定の相手との継続的な関係

パパ活では、「決まった一人の相手との関係だから売春ではない」という説明がされることがあります。しかし、アプリなどで不特定の相手を探し、条件が合えば次々と関係をもつ形であれば、「不特定の相手」との売春と判断される可能性があります。

よくあるトラブル

税金の話

見落とされがちなのが税金です。パパ活で受け取ったお金や高価な贈り物は、内容や金額によっては、贈与税や所得税の対象になる可能性があります。継続的に多額の収入を得ている場合は、税務署から申告漏れを指摘されることもありえます。気になる場合は、税理士や税務署に相談してください。

性感染症のリスク

パパ活で性的な関係をもつ場合、相手の性感染症の検査歴は分かりません。経済的に余裕のある男性が、複数の女性と同時に関係をもっていたり、性風俗を利用していたりすることも珍しくありません。また、女性の側が複数の相手と関係をもつ場合、感染のリスクはさらに高まります。

近年の梅毒の流行の中で、こうした個人間の性的な関係も感染の経路の一つになっていると考えられています(梅毒が止まらない)。

困ったときの相談先

男性の側のリスク

パパ活のリスクは、女性の側だけのものではありません。男性の側も、恐喝や美人局、詐欺の被害にあうことがあります。また、相手の身元を確かめないまま関係をもてば、重大なトラブルや犯罪に巻き込まれるおそれがあります。社会的な立場のある人ほど、脅迫の標的になりやすいことも知っておくべきです。

男性が既婚者の場合、パパ活の関係が配偶者に知られれば、不貞行為として慰謝料を請求される可能性もあります。

こんな症状があれば受診を

性的な関係のあとに、おりものの変化、かゆみ、排尿時の痛み、性器や口のできもの、手のひらや体の発疹、のどの痛みの長引きなどが出たら、婦人科、泌尿器科、性感染症内科を受診してください。症状がなくても、適切なタイミングでの検査をおすすめします。妊娠の可能性がある場合は、緊急避妊薬は72時間以内に使う必要があるので、すぐに医療機関や薬局に相談してください。

参考資料

T
Dr.Taro

性感染症内科医。YouTube「性病医 Dr. Taro」で性の健康について発信中。