出会いカフェ(出会い系喫茶)とは:マジックミラー越しの「出会い」の仕組みと、売春・トラブルのリスク
出会いカフェ(出会い系喫茶、出会い喫茶)は、店内で男性客が女性客を選び、会話をして、気が合えば一緒に店の外へ出る、という仕組みの店です。表向きは「喫茶店」のような店構えですが、法律上は風営法の性風俗関連特殊営業の一つに位置づけられています。そして、店を出たあとの関係が売春につながりやすいことから、たびたび摘発の対象にもなってきました。この記事では、出会いカフェの仕組み、法律上の扱い、そして利用する前に知っておくべきリスクを解説します。個別の店舗の紹介はしません。
出会いカフェの仕組み
店によって細かな違いはありますが、典型的な仕組みは次のとおりです。
- 女性客は「待つ側」:女性客は店内のラウンジのような部屋で、飲み物を飲んだり、雑誌やマンガを読んだり、スマートフォンを見たりして過ごします。女性客の利用料は無料か、ごく安く設定されていることが多いとされます
- 男性客は「選ぶ側」:男性客は、女性客のいる部屋をマジックミラー越しに見たり、女性のプロフィールや写真を見たりして、話をしたい女性を選びます。男性客は、入会金や時間制の入場料を払います
- トークルームで会話:男性客が指名すると、店のスタッフが女性客に取り次ぎ、女性が応じれば個室(トークルーム)で数分から十数分ほど会話をします。会話には別料金がかかることが一般的です
- 「外出」:会話で意気投合すれば、二人で店の外に出ます。男性客は「外出料」などの名目で店に料金を払う仕組みの店が多いとされます
店の外に出たあとに何をするかは、建前上は二人の自由です。食事やカラオケに行くだけのこともあれば、そうでないこともあります。ここに、出会いカフェの最大の問題があります。
法律上の位置づけ
出会いカフェは、2011年1月1日に施行された風営法施行令の改正で、風営法上の「店舗型性風俗特殊営業」(6号営業:出会い系喫茶)に加えられました。警視庁の業種一覧では、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む)を希望する人に、店内で異性を見て申し込んだ面会を取り次いだり、個室で異性と会う機会を提供したりする営業、と定義されています。
これにより、出会いカフェを営業するには公安委員会への届出が必要になり、学校の周辺などの禁止区域では営業できず、18歳未満の人は店に入ることができなくなりました。
売春とのつながり
出会いカフェが問題視されてきたのは、「外出」のあとに、金銭を条件とした性的な関係、つまり売春が行われることが少なくないとされるためです。トークルームでの会話の中で、金額の交渉が行われることもあると指摘されています。
売春そのものに罰則はありませんが、売春は法律上「してはならない」違法な行為です。そして、店が客どうしの売春を仲介すれば、売春の周旋として処罰の対象になります。実際に、出会いカフェが風営法の規制対象になった翌年の2012年には、名古屋市の出会いカフェの従業員が、売春を周旋した疑いで逮捕されています。
利用する人が巻き込まれやすいトラブル
- 美人局(つつもたせ)・恐喝:外出した相手との関係のあとに、別の人物が現れて金銭を要求される
- 約束した金銭の不払い・持ち逃げ:金銭を条件にした関係は違法な約束なので、トラブルになっても法的に守られにくい
- 盗撮・脅迫:ホテルなどで無断で撮影され、その画像をネタに脅される
- 性暴力:外出先で、同意していない性行為を強要される。お金のやりとりがあっても、同意のない性行為は不同意性交等罪などの犯罪です
- 摘発への巻き込み:違法な営業をしている店では、店の摘発に客が巻き込まれることもあります
女性客にとってのリスク
出会いカフェは、女性にとって「無料で時間をつぶせる場所」「お小遣いがもらえるかもしれない場所」として利用されることがあります。しかし、初対面の男性と二人きりで店の外に出ることには、それだけで大きな危険が伴います。外出するなら人目の多い場所にとどめる、密室に行かない、飲み物から目を離さない、行き先を誰かに伝えておく、といった自衛が欠かせません。
性感染症のリスク
出会いカフェを通じた性的な関係では、相手の性感染症の検査歴は分かりません。金銭を介した関係では、相手が複数の人と関係をもっている可能性も高くなります。近年の梅毒の流行の中で、こうした個人間の性的な関係も感染の経路になっていると考えられています。オーラルセックスを含めて、コンドームを使うことが予防の基本です。
こんな症状があれば受診を
性的な接触のあとに、排尿時の痛み、おりものの変化、性器や口のできもの、手のひらや体の発疹、のどの痛みの長引きなどが出たら、泌尿器科、婦人科、性感染症内科を受診してください。症状がなくても、適切なタイミングでの検査をおすすめします。性暴力の被害にあった場合は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)や警察に相談してください。